拡張子(.lzh)のLZH圧縮ファイルについてかんたんに解説

LZHファイルとはどういうファイルなのか、分からない人もいるでしょう。

この記事では、LZHファイルの基本的な概念やその扱い方について、初心者向けに分かりやすく説明していきます。

目次

LZHファイルの概要

LZHファイルは、LHA(Lempel-Ziv-Huffman)アルゴリズムを使用して圧縮されたファイルのことを指します。

このアルゴリズムは、データ圧縮の分野で広く利用されているもので、ファイルサイズを縮小することができます。

LZHファイルは、主に日本で普及しており、特に古いソフトウェアやゲームの配布によく使われていました。

LZHファイルは、複数のファイルやフォルダを1つの圧縮ファイルにまとめることができるため、データのやり取りや保存が容易になり、ダウンロード時間の短縮やディスク容量の節約にも役立ちます。

Windows標準では対応していない形式であるため、一般的には、LhaforgeやWinRAR、7-Zipなどのソフトウェアが利用するのが一般的です。

これらのソフトウェアを使用することで、LZHファイルを簡単に解凍し、元のファイルやフォルダにアクセスすることができます。

LZHファイルの特徴

LZHファイルは、LHAとも呼ばれる圧縮ファイル形式の一つです。

この形式は、特に日本で広く使われており、多くのアプリケーションやソフトウェアでサポートされています。

LZHファイルの特徴を以下の4つの観点から解説します。

圧縮率

LZHファイルは、比較的高い圧縮率を持っています。

これは、ファイルサイズを小さくすることができるため、データの転送や保存に便利です。

ただし、最新の圧縮アルゴリズムに比べると、圧縮率はやや劣っています。

現在はLZHより圧縮率が高い7zやRAR形式が登場しているため、圧縮率が低いLZHを使用するメリットは少なくなってきています。

圧縮速度

LZHファイルの圧縮速度は、一般的に速いとされています。

これは、ファイルの圧縮や解凍を迅速に行うことができるため、作業効率が向上します。

ただし、圧縮速度は使用するソフトウェアやハードウェアの性能にも影響されるため、必ずしも高速であるとは限りません。

互換性

LZHファイルは、特に日本で広く普及しているため、多くのアプリケーションやソフトウェアでサポートされています。

これにより、LZHファイルを扱う際に、互換性の問題に悩まされることが少なくなります。

ただし、海外ではZIPやRAR形式が主流であるため、LZHファイルの互換性は必ずしも高いとは言えません。

以上のように、LZHファイルは圧縮率や圧縮速度、互換性、セキュリティの面で特徴がありますが、最新の圧縮ファイル形式に比べると、いくつかの点で劣る場合があります。

LZHファイルの作成方法

LZHファイルは、主に日本で広く使われている圧縮ファイル形式です。

この章では、LZHファイルの作成方法を3つの代表的なソフトウェアを使って解説します。

Lhaforge

Lhaforgeは、日本製の圧縮・解凍ソフトウェアで、LZHファイルの作成に適しています。

以下に、Lhaforgeを使ったLZHファイルの作成方法を説明します。

  1. Lhaforgeの公式ウェブサイトからソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
  2. 圧縮したいファイルやフォルダを選択し、右クリックします。
  3. コンテキストメニューから Lhaforge を選択し、「圧縮」をクリックします。
  4. 圧縮設定画面で、「圧縮形式」のドロップダウンメニューから LZH を選択します。
  5. その他の設定を必要に応じて変更し、 OK ボタンをクリックして圧縮を開始します。

Explzh

昔からあるExplzhは今もなお使われ続けている圧縮・解凍ソフトウェアです。

Explzhを使ってLZHファイルを作成する方法は以下の通りです。

  1. Explzhの公式ウェブサイトからソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
  2. 圧縮したいファイルやフォルダを選択し、右クリックします。
  3. コンテキストメニューから Explzh を選択し、「ファイルを追加」をクリックします。
  4. 圧縮設定画面で、「圧縮形式」のドロップダウンメニューから LZH を選択します。
  5. その他の設定を必要に応じて変更し、 OK ボタンをクリックして圧縮を開始します。

いずれのソフトウェアも、LZHファイルの作成に対応しており、簡単に圧縮ファイルを作成することができます。

LZHファイルの解凍方法

LZHファイルは、圧縮されたファイルを扱うために、解凍する必要があります。

解凍することで、圧縮されたファイルの中身を取り出し、利用することができます。

ここでは、LHAforge、WinRAR、7-Zipという3つの人気のある解凍ソフトウェアを使って、LZHファイルを解凍する方法を説明します。

LHAforge

  1. LHAforgeをインストールして起動します。LHAforge公式サイトからダウンロードできます。
  2. LHAforgeのウィンドウが開いたら、画面上部の「ファイル」メニューをクリックし、「開く」を選択します。
  3. ファイル選択ダイアログで、解凍したいLZHファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。
  4. LHAforgeのウィンドウにLZHファイルの内容が表示されます。解凍先フォルダを指定するため、「解凍」ボタンをクリックします。
  5. 解凍先フォルダを選択し、 OK ボタンをクリックすると、LZHファイルが解凍されます。

WinRAR

  1. WinRARをインストールして起動します。WinRAR公式サイトからダウンロードできます。
  2. エクスプローラーで、解凍したいLZHファイルを右クリックし、コンテキストメニューから WinRAR を選択し、「ファイルを解凍」をクリックします。
  3. 解凍先フォルダを指定するウィンドウが表示されます。解凍先フォルダを選択し、 OK ボタンをクリックすると、LZHファイルが解凍されます。

7-Zip

  1. 7-Zipをインストールして起動します。7-Zip公式サイトからダウンロードできます。
  2. エクスプローラーで、解凍したいLZHファイルを右クリックし、コンテキストメニューから 7-Zip を選択し、「ここに解凍」または「解凍先フォルダを指定して解凍」をクリックします。
  3. 「解凍先フォルダを指定して解凍」を選択した場合、解凍先フォルダを指定するウィンドウが表示されます。解凍先フォルダを選択し、 OK ボタンをクリックすると、LZHファイルが解凍されます。

これらの方法を使って、LZHファイルを簡単に解凍することができます。

解凍後のファイルを利用して、作業を進めましょう。

LZHファイルと他の圧縮形式の比較

圧縮ファイル形式には、LZHファイルの他にもZIP、RAR、7zなどがあります。

それぞれの形式には特徴があり、用途に応じて選択することが重要です。

ここでは、LZHファイルと他の主要な圧縮形式を比較してみましょう。

ZIPファイル

ZIPファイルは、もっとも一般的な圧縮形式のひとつで、WindowsやMacなどの様々なプラットフォームでサポートされています。

圧縮率はLZHファイルよりも低いですが、圧縮・解凍速度が速く、互換性が高いため、広く利用されています。

また、ZIPファイルはパスワードによる暗号化もサポートしています。

RARファイル

RARファイルは、WinRARというソフトウェアを使用して作成される圧縮形式です。

圧縮率はLZHファイルよりも高く、大容量のファイルやフォルダを圧縮する際に適しています。

また、分割圧縮やパスワードによる暗号化もサポートしています。

ただし、RARファイルの作成には専用のソフトウェアが必要であり、互換性はZIPファイルに劣ります。

7zファイル

7zファイルは、7-Zipというオープンソースのソフトウェアを使用して作成される圧縮形式です。

圧縮率はLZHファイルやRARファイルよりも高く、特に大容量のファイルやフォルダを圧縮する際に優れた性能を発揮します。

AES-256による強力な暗号化もサポートしています。

しかし、7zファイルはWindowsやMacで標準でサポートされていな形式であるため、圧縮・解凍するには7-zipなどのアーカイブソフトを導入する必要があります。

用途や相手の環境に応じて、適切な圧縮形式を選択しましょう。

LZHファイルを利用する際の注意点

LZHファイルを利用する際には、いくつかの注意点があります。

ここでは、ファイルの破損、ウイルス対策、パスワード保護について解説します。

ファイルの破損

圧縮ファイルを扱う際、圧縮中に強制終了したり、ダウンロードに失敗するとファイルの破損が起こる可能性があります。

破損したファイルは、正常に解凍できないため、ファイルの破損を防ぐために、以下の対策を行いましょう。

  1. ダウンロードやアップロード時に、インターネット接続が安定していることを確認してください。
  2. 圧縮する際は、大きな負荷画家赤っていない安定した状態で実行してください。

LZHフォーマットは、修復のためのリカバリーレコードをもっていないため、修復が不可能です。

破損リスクがわずかでもあると問題になる場合(重要なファイルを保存してるなど)、自己修復可能なRAR形式を採用するといいでしょう。

ウイルス対策

LZHファイルを扱う際には、ウイルス感染のリスクも考慮する必要があります。

不明なソースからダウンロードしたファイルは、ウイルスが含まれている可能性があります。

以下の対策を行いましょう。

  1. ウイルス対策ソフトを常に最新の状態に保ち、定期的にスキャンを実行してください。
  2. 不明なソースからのファイルは、ダウンロードしないように注意してください。
  3. ウイルス対策ソフトによるスキャンが完了するまで、圧縮ファイルを解凍しないでください。

パスワード保護できない

LZHファイルには、パスワード保護機能がありません。

そのため、パスワードを知っている人のみ共有できるようにパスワードを設定してセキュリティを高めることができません。

圧縮したファイルをパスワードで保護したい場合は、パスワード保護ができるZIP、RAR、7Zなど他の形式を利用するようにしてください。

以上の注意点を押さえておくことで、LZHファイルを安全に利用することができます。

ですが、圧縮率が最新の圧縮形式より低い、ファイルが破損すると解凍が不可能になるリスクを考えると今はもう使わないほうがいいのかもしれません。

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