【拡張子.mp4】MP4動画ファイルについてかんたんに解説

近年、動画コンテンツの需要が高まる中、MP4ファイルはその普及に大きく貢献しています。

しかし、初心者にとってはMP4ファイルの扱い方や特徴が分かりにくいこともあるでしょう。

この記事では、MP4ファイルについての基本的な知識や、その特徴、再生方法、編集方法、そして変換方法についてわかりやすく解説していきます。

これを読めば、MP4ファイルを効果的に活用できるようになること間違いなしです。

それでは、さっそくMP4ファイルの世界に触れてみましょう。

目次

MP4ファイルの概要

MP4ファイルは、動画や音声を格納するためのデジタルコンテナフォーマットです。

正式名称は MPEG-4 Part 14 で、MPEG(Moving Picture Experts Group)によって開発されました。

MP4ファイルは、動画や音声、字幕、画像などのメディアデータを1つのファイルにまとめることができます。

MP4ファイルは、インターネット上で広く利用されており、YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サイトや、スマートフォン、タブレット、パソコンなどのデバイスで再生が可能です。

また、MP4ファイルは圧縮性能が高く、高画質な動画を比較的小さなファイルサイズで保存できるため、ストレージ容量の節約にも役立ちます。

MP4ファイルは、主にH.264(AVC)やH.265(HEVC)といった動画コーデックと、AAC(Advanced Audio Codec)やMP3(MPEG-1 Audio Layer 3)といった音声コーデックを使用しています。

これらのコーデックは、高い圧縮率と再生性能を持っているため、広く普及しています。

総じて、MP4ファイルは動画や音声のデータを効率的に格納し、さまざまなデバイスやプラットフォームで再生できるため、現在最も一般的なメディアフォーマットの1つと言えます。

MP4ファイルの特徴

MP4ファイルは、多くのデバイスやプラットフォームで広く利用されている動画ファイル形式です。

その人気の理由は、以下のような特徴にあります。

高画質・高音質

MP4ファイルは、高画質・高音質な動画を扱うことができます。

映像コーデックにはH.264やH.265(HEVC)など、高画質な映像を圧縮するのに適したものが使われています。

また、音声コーデックにはAAC(Advanced Audio Codec)が採用されており、高音質な音声を扱うことができます。

これらのコーデックの組み合わせにより、MP4ファイルは高画質・高音質な動画を実現しています。

圧縮率の高さ

MP4ファイルは、高い圧縮率を持っています。

これは、動画や音声のデータ量を効率的に圧縮し、ファイルサイズを小さくすることができるということです。

圧縮率が高いと、データ容量が少なくなるため、インターネット上での動画配信やストレージの節約に役立ちます。

また、圧縮されたデータを再生する際にも、デコード(解凍)が効率的に行われるため、スムーズな再生が可能です。

汎用性と互換性

MP4ファイルは、非常に汎用性が高く、互換性も優れています。

多くのデバイスやプラットフォームでサポートされており、スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機、テレビなど、さまざまな機器で再生が可能です。

また、動画編集ソフトや動画変換ソフトでも、MP4ファイルが扱いやすい形式とされています。

このような汎用性と互換性の高さから、MP4ファイルは動画配信サービスやSNSなどで広く利用されています。

MP4ファイルの構造

MP4ファイルは、動画や音声を格納するためのファイル形式です。

その構造は、コンテナフォーマット、映像コーデック、音声コーデックの3つの要素から成り立っています。

それぞれの要素について詳しく見ていきましょう。

コンテナフォーマット

コンテナフォーマットとは、動画や音声データを格納するための「容器」のようなものです。

MP4ファイルのコンテナフォーマットは、ISOベースメディアファイルフォーマット(ISO/IEC 14496-12)に基づいています。

このフォーマットは、動画や音声データを効率的に格納し、再生するための情報を含んでいます。

コンテナフォーマットは、映像コーデックや音声コーデックとは独立しており、さまざまなコーデックの組み合わせをサポートしています。

これにより、MP4ファイルは高い汎用性と互換性を持つことができます。

映像コーデック

映像コーデックとは、動画データを圧縮・伸張するための技術です。

MP4ファイルでは、主にH.264(MPEG-4 AVC)やH.265(HEVC)などの映像コーデックが使用されています。

これらのコーデックは、高い圧縮率を実現しながらも、高画質な映像を提供することができます。

H.264は、インターネット上で広く利用されている映像コーデックで、YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サイトでも採用されています。

一方、H.265は、H.264よりもさらに高い圧縮率を実現し、4Kや8Kといった超高解像度の映像に対応しています。

音声コーデック

音声コーデックとは、音声データを圧縮・伸張するための技術です。

MP4ファイルでは、主にAAC(Advanced Audio Codec)やMP3(MPEG-1 Audio Layer 3)などの音声コーデックが使用されています。

これらのコーデックは、高い圧縮率を実現しながらも、高音質な音声を提供することができます。

AACは、同じビットレートでもMP3よりも高い音質を実現することができるため、MP4に埋め込む音声コーデックはMP3よりAACのほうが採用される傾向があります。

また、AACは、サラウンドサウンドや高解像度オーディオにも対応しており、幅広い用途で利用されています。

これらの要素が組み合わさって、MP4ファイルは高画質・高音質な動画や音声を効率的に格納し、再生することができます。

また、さまざまなデバイスやサービスでサポートされているため、MP4ファイルは非常に便利なファイル形式と言えるでしょう。

MP4ファイルの用途

MP4ファイルはその特徴から様々な用途で利用されています。

ここでは、主な用途を3つご紹介します。

動画配信サービス

MP4ファイルは、動画配信サービスで広く利用されています。

その理由は、高画質・高音質でありながら圧縮率が高く、データ量を抑えることができるためです。

また、汎用性と互換性が高いため、さまざまなデバイスで再生が可能です。

YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスでは、MP4ファイルが主要なフォーマットとして採用されています。

スマートフォンやタブレットでの再生

スマートフォンやタブレットでは、限られたストレージ容量や通信速度が問題となりますが、MP4ファイルはその圧縮率の高さから、これらのデバイスでの再生に適しています。

また、iOSやAndroidなどの主要なスマートフォン・タブレットOSでも、標準でMP4ファイルの再生がサポートされているため、追加のアプリをインストールすることなく、手軽に動画を楽しむことができます。

動画編集ソフトウェア

MP4ファイルは、動画編集ソフトウェアでもよく利用されています。

Adobe Premiere ProやFinal Cut Proなどのプロフェッショナル向けソフトウェアから、iMovieやWindowsムービーメーカーなどの一般向けソフトウェアまで、幅広い編集ソフトウェアでMP4ファイルがサポートされています。

そのため、動画制作や編集を行う際にも、MP4ファイルは重要なフォーマットとなっています。

MP4ファイルの変換方法

MP4ファイルを他のフォーマットに変換したり、逆に他のフォーマットからMP4に変換する方法はいくつかあります。

ここでは、オンライン変換ツールとソフトウェアを利用した変換方法を紹介します。

オンライン変換ツール

オンライン変換ツールは、インターネット上で動画ファイルを変換できるサービスです。

インストールが不要で、手軽に利用できるのが特徴です。

Convertio

Convertioは、MP4ファイルを含む多くのフォーマットに対応したオンライン変換ツールです。

使い方は簡単で、ファイルをアップロードし、変換先のフォーマットを選択するだけで変換できます。

Convert Video

Convert Videoは、MP4ファイルを他のフォーマットに変換できるオンラインツールです。

ファイルサイズの制限こそあるものの無料で使えるため、短い動画の変換に最適です。

Notta

Nottaは、MP4ファイルを含む多くのフォーマットに対応したオンライン変換ツールです。

一度に3ファイルまとめて変換できるため、変換したいMP4が複数ある場合に役立ちます。

ソフトウェアを利用した変換

ソフトウェアを利用した変換は、パソコンにインストールして使用する方法です。

オンラインツールに比べて、より高度な設定や編集が可能です。

GOM Encoder

GOM Encoderは、MP4ファイルを含む多くのフォーマットに対応した動画変換ソフトウェアです。

使い方は簡単で、ファイルを追加し、変換先のフォーマットを選択して変換を開始します。

変換速度が速く、高画質な動画を作成できるのが特徴です。

HandBrake

HandBrakeは、オープンソースの動画変換ソフトウェアで、MP4ファイルを含む多くのフォーマットに対応しています。

使い方は、ファイルを追加し、変換先のフォーマットを選択して変換を開始します。

高度な設定が可能で、動画の品質やサイズを自由に調整できます。

Adobe Media Encoder

Adobe Media Encoderは、Adobe社が提供する動画変換ソフトウェアで、MP4ファイルを含む多くのフォーマットに対応しています。

使い方は、ファイルを追加し、変換先のフォーマットを選択して変換を開始します。

Adobe製品との連携が強みで、動画編集ソフトウェアPremiere ProやAfter Effectsとの連携がスムーズです。

MP4ファイルの再生方法

MP4ファイルは、多くのデバイスで再生が可能な動画ファイル形式です。

ここでは、Windows、Mac、スマートフォンでの再生方法をそれぞれ解説します。

Windowsでの再生方法

WindowsでMP4ファイルを再生するには、以下の方法があります。

Windows Media PlayerWindowsに標準でインストールされているWindows Media PlayerでMP4ファイルを再生することができます。
VLC media playerVLC media playerは、無料で利用できるオープンソースのマルチメディアプレーヤーです。様々なファイル形式に対応しており、MP4ファイルも簡単に再生できます。

Macでの再生方法

MacでMP4ファイルを再生するには、以下の方法があります。

QuickTime PlayerMacに標準でインストールされているQuickTime PlayerでMP4ファイルを再生することができます。
VLC media player前述の通り、VLC media playerはWindowsだけでなくMacでも利用できます。Mac版のVLC media playerをインストールし、ファイルを開くことで再生ができます。

スマートフォンでの再生方法

スマートフォンでMP4ファイルを再生するには、以下の方法があります。

iOS (iPhoneやiPad)iOSデバイスでは、標準の「動画」アプリでMP4ファイルを再生することができます。iTunesを使ってデバイスにファイルを転送し、「動画」アプリで再生できます。
また、サードパーティ製のアプリ(例:VLC for Mobile)を利用して再生することも可能です。
AndroidAndroidデバイスでは、標準の「ギャラリー」アプリや「Google フォト」アプリでMP4ファイルを再生することができます。
また、サードパーティ製のアプリ(例:MX Player、VLC for Android)を利用して再生することも可能です。

これらの方法を試して、お使いのデバイスでMP4ファイルを再生してみてください。

MP4ファイルのトラブルシューティング

MP4ファイルを再生する際に、様々なトラブルが発生することがあります。

ここでは、再生できない場合、音声が出ない場合、映像が乱れる場合のそれぞれの対処法を解説します。

再生できない場合の対処法

MP4ファイルが再生できない場合、以下のような原因が考えられます。

  1. 再生ソフトウェアがMP4ファイルに対応していない
  2. 必要なコーデックがインストールされていない
  3. ファイルが破損している

まずは、再生ソフトウェアがMP4ファイルに対応しているか確認しましょう。

対応していない場合は、VLC media playerGOM Playerなど、MP4ファイルに対応した再生ソフトウェアをインストールしてください。

次に、必要なコーデックがインストールされているか確認しましょう。

再生ソフトウェアによっては、コーデックを追加インストールすることができます。

また、K-Lite Codec Packなどのコーデックパックをインストールすることで、一括で必要なコーデックを追加できます。

最後に、ファイルが破損しているかどうか確認しましょう。

ファイルが破損している場合、再ダウンロードするか、バックアップから復元することで対処できます。

音声が出ない場合の対処法

MP4ファイルの音声が出ない場合、以下のような原因が考えられます。

  1. 再生ソフトウェアの音量設定がミュートになっている
  2. PCやスマートフォンの音量設定がミュートになっている

まずは、再生ソフトウェアやPC・スマートフォンの音量設定がミュートになっていないか確認しましょう。

席を離れるときにミュートにしてそのまんまだったということがたまにあります。

ミュートになっている場合は、音量を上げてください。

最後に、音声コーデックが対応しているか確認しましょう。

対応していない場合は、再生ソフトウェアを変更するか、音声コーデックを追加インストールしてください。

映像が乱れる場合の対処法

MP4ファイルの映像が乱れる場合、以下のような原因が考えられます。

  1. 再生ソフトウェアの設定が適切でない
  2. PCやスマートフォンの性能が不足している
  3. ファイルが破損している

まずは、再生ソフトウェアの設定が適切であるか確認しましょう。

映像品質や再生速度などの設定を調整して、映像が乱れないか試してください。

次に、PCやスマートフォンの性能が不足しているか確認しましょう。

性能が不足している場合は、他のアプリケーションを閉じてリソースを確保するか、低解像度の動画ファイルに変換して再生してください。

最後に、ファイルが破損しているかどうか確認しましょう。

ファイルが破損している場合、再ダウンロードするか、バックアップから復元することで対処できます。

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