【C言語】標準ライブラリについて、初心者向けにわかりやすく解説

C言語の標準ライブラリは、C言語でプログラムを書く際に必要な基本的な関数やマクロが定義されたものです。

これらの関数やマクロは、プログラム開発者が自分で実装する必要があるような処理を簡単に行えるようにするために提供されています。

また、標準ライブラリは、OSやコンパイラによって提供されるため、プログラム開発者が自分で実装する必要があるような低レベルな処理も最適化されています。

目次

標準ライブラリとは

標準ライブラリとは、C言語で用意されている様々な関数やマクロの集合体です。これらの関数やマクロは、プログラムを作成する上で必要不可欠なものが多く含まれています。

標準ライブラリには、以下のようなカテゴリーがあります。

  • 入出力関連
  • 文字列処理関連
  • 数学関連
  • メモリ操作関連
  • 日付・時刻処理関連

それぞれのカテゴリーには、複数の関数やマクロが含まれています。

例えば、入出力関連にはprintf()scanf()といったフォーマット指定子を使った文字列入出力を行うための関数が含まれています。

また、文字列処理関連にはstrlen()strcpy()といった文字列を扱うための便利な関数が含まれています。

これらの標準ライブラリを使用することで、プログラム開発者は自分で同じような処理を実装する手間を省くことができます。

また、標準化されたインタフェースを使用することで、異なる環境でも同じコードが動作するようになります。

C言語では、標準ライブラリ以外にも多くのサードパーティ製ライブラリが存在しますが、これらは環境依存性が高く移植性に乏しい場合もあります。

そのため、標準ライブラリでできる処理はできるだけ標準ライブラリを使ったほうがいいことが多いです。

標準ライブラリを使う方法

標準ライブラリは、C言語でよく使われる関数やマクロが定義されたヘッダーファイルの集まりです。

これらのヘッダーファイルをインクルードすることで、プログラム内でこれらの関数やマクロを使用することができます。

例えば、stdio.hヘッダーファイルには、標準入出力に関する関数が定義されています。

以下は、stdio.hをインクルードしてprintf関数を使用する例です。

#include <stdio.h>

int main() {
    printf("Hello, world!\n");
    return 0;
}

このように、標準ライブラリを使用する場合は、必要なヘッダーファイルをインクルードしてから関数やマクロを使用するようになっています。

また、標準ライブラリ以外にも多くの外部ライブラリが存在します。

これらの外部ライブラリも同様にヘッダーファイルをインクルードしてから使用することができます。

ただし、外部ライブラリは事前にインストールする必要があるため、注意が必要です。インストールせずファイル名だけを記載してもエラーになるだけです。

C言語標準ライブラリの種類

C言語標準ライブラリは、C言語でプログラムを書く際に必要な関数やマクロが定義されたものです。C言語標準ライブラリには、以下のような種類があります。

入出力関数群

入出力関数群は、ファイルやキーボードからの入力、ファイルへの出力などを行うための関数が含まれています。代表的なものとして、printf()scanf()があります。

文字列操作関数群

文字列操作関数群は、文字列を扱うための関数が含まれています。文字列の長さを取得するstrlen()や、文字列をコピーするstrcpy()などがあります。

メモリ操作関数群

メモリ操作関数群は、メモリを扱うための関数が含まれています。メモリ領域を確保するmalloc()や、メモリ領域を解放するfree()などがあります。

数学関数群

数学関数群は、三角関数や指数・対数関数などの計算に必要な関数が含まれています。代表的なものとして、sin()cos()exp()log()などがあります。

日付・時刻処理関数群

日付・時刻処理関数群は、日付や時刻を扱うための関数が含まれています。現在時刻を取得するtime()や、日付・時刻情報を表示するstrftime()などがあります。

システム制御用の関数群

システム制御用の関数群は、プログラム実行中にシステム全体を制御するために必要な機能が含まれています。

例えばプログラム終了時に呼び出される処理を登録することができるatexit()や、プログラム実行中に他プロセスと通信するためのパイプ作成用API pipe()、プロセス生成用API fork()、プロセス待ち合わせ用API waitpid()、シグナル受信用API signal()、スレッド生成用API pthread_create()、スレッド待ち合わせ用API pthread_join()、等々多岐に渡ります。

以上がC言語標準ライブラリで提供される主要な種類です。これらの機能を使いこなすことで効率的かつ高度なプログラミングが可能となります。

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